税界展望

東京会役員選挙について

 (第558号掲載)

 本年12月に実施される東京税理士会役員選挙について、実施細目が発表された。これに依れば、選挙スケジュールの概要は以下のように定められている。

11/25選挙の公示(立候補の受付)

12/2公聴会(本会ホームページに掲載するオンラインのライブ配信)

12/4,5,6,7期日前投票日(会長、副会長については東京税理士会館)

12/10選挙の期日(各支部の投票所)

 新型コロナウイルス感染拡大防止に配慮しながらも従来通りの選挙方法が取られている。昨年6月に会長諮問を受けて設置された選挙関係プロジェクトチームからの中間報告が、同年11月開催の第7回支部長会及び理事会で報告された。このことは12月1日付の会報東京税理士界の一面で、選挙制度に関する検討について、インターネットを使用した投票方法への変更を中間報告とヘッドラインを飾っていた。

 中間報告の内容は主に投票方法についてであり、郵送投票、専用機投票、インターネット投票について検討を行い、結論としては、本会のホームページを利用した電子投票システム(ホームページ投票)を構築することとしたいとしている。このホームページ投票の利点は、会員の利便性の増大に寄与し、本会及び支部における選挙事務や選挙費用の大幅な削減が可能となり、また、投票率の向上が期待できると述べられている。この時期に中間報告を行うのは、来年行われる役員選挙でインターネット投票を行うことの方向性を確認し、システム構築への準備、会員への周知等を行う時間を確保するためであると報告された。

 質疑の中で、最近の選挙における投票率の低下傾向について、どのように認識し整理したのかが問われ、投票率の低下を踏まえ議論したが、会員の利便性をあげても投票率に顕著な変化が見られなければ、別の要因が浮かび上がることになるので、先ずは投票行動の利便性を上げることを今回の結論としたと回答された。

 この他支部役員選挙規則の改正は行わず、本会役員選挙のみの対応となる。投票の匿名性は確保する。ネット環境のない会員には、支部において適切なサポートを行う。個人認証に関しては本会で認証に係る会員の番号などを保有しないシステムとする。等が確認された。

 理事会においてはシステムのデモンストレーションが行われ、来年の役員選挙への行程表まで示されたことから、選挙制度改革への期待は大きく膨らんだものと思われた。しかしその後の経緯はご存知の方も多いと思うが、徐々にトーンダウンして、ついには、選挙関係プロジェクトチームの答申を基礎として、インターネット投票についてのシステム構築の要件定義等を作成するために、ネット投票検討プロジェクトチームが本年7月20日に設置された。その後会員に対してネット投票に関するアンケートが実施された次第で、結局今回の役員選挙は従来型の選挙となった。

 強制加入団体である東京税理士会において、選挙権者が全会員である選挙制度は、選挙権者の意思が可能な限り正確に反映されるものでなければならないことは自明であろう。そして自由な立候補や選挙運動が保障され、投票行動における負担にしてもできるだけ平等で軽いものでなければならない。上記のアンケート結果ではネット投票に賛成する者が圧倒的に多いと聞く。是非次回の選挙までには諸問題を解決して、会員のための選挙制度を構築して貰いたいと思う。そのことが国民のための税理士制度に繋がると確信する。

 


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