会長挨拶
専税協議会会長 菅原 祥元
このたび専税協議会第55回定期総会において会長に選出されました 麻布支部 菅原 祥元です。どうぞよろしくお願いいたします。伝統ある組織を責任もって運営するにあたり身の引き締まる思いです。私には荷が重すぎますが、周りには一騎当千の心強い仲間がたくさんおります。同志とともに専税の灯を絶やさず、ひいては税理士会の灯であるよう精一杯努めてまいります。
活動方針は引き続き専税の理念である、国民主権のもとにおける申告納税制度の尊重、国民のための税理士制度の追求、民主的な租税制度、税務行政の希求、税理士会の活性化と民主的な会務運営がベースです。
私たちは今「税理士」という職業(資格)によって充分な利益を享受しております。税理士制度は税務代理士法が制定されてから80年が経とうとしています。先達が国民視点で制度を維持・発展させてこられた象徴「税理士」の三文字を大切にし、あるべき税理士制度や民主的な租税制度を追求してまいります。具体的には、機関紙である「税界展望」において執行部で考えた正論を情報発信してまいります。また、会員・購読者の皆様への一方通行だけでなく、税理士会員や専税会員・購読者の皆様の考えるあるべき税理士制度や民主的な租税制度もインタビューしたいと考えております。
歴史と伝統のある専税の理念ですが、理念そのものは変わらずとも、その意味するところは時代の移り変わり、それに伴う会員の考え方の変化など、守らねばならないものと、変えなければならないものの峻別が必要になります。まさに「変わらずに生き残るためには、変わらなければならない」です。
それから、国民や税理士会員の声なき声に耳を傾けることに努めたいと思います。コロナ禍において、飲食店をはじめ中小零細事業者は打撃を受けました。感じたことの一つは、飲食店業界の政治力の脆弱性です。逆に医師会は強いなと。個々の事業者の声が団体、集まり等を通しての要望として届かない。幸い税理士はクライアントを通じて特に中小零細事業者の声を汲み取りやすい立場にあります。今回のコロナ禍のような社会的に大きな問題になれば、行政や税理士会もしっかりサポートしてくれますが、日々の小さな問題についても耳を傾けたいと思います。税理士会員の声もまた然り。中小企業数の減少に対して年々増加する税理士会員。利己的な税理士が増えているように感じます。これは築き上げてきた「税理士」の信頼や品位の失墜に直接関係します。業務のあり方や新規税理士会員の声も汲んで、信頼される「税理士」制度を探求してみたいと考えます。
強制入会制度である税理士会は、風通しの良い組織でなければなりません。そのためにも税理士会にとって専税協議会は必要不可欠な存在です。会員・購読者それから、未来の会員・購読者である皆様方の熱い応援をいただき、全力で走り抜けます。「税理士の地位向上ならびに職域の拡充強化をはかる」という目的に賛同するすべての税理士会員に対して広く門戸を開いております。今後とも専税協議会にご支援を賜りますようよろしくお願い申し上げます。