「令和8年度役員選挙における投票方法について」の報告を受けて

 2026年07月13日

(第610号掲載)

 令和7年12月11日の東京税理士会の支部長会・理事会において、ICT推進PT座長より「令和8年度役員選挙における投票方法について」が報告された。

 その内容は、来る令和8年12月に行われる役員選挙において、前回、令和6年役員選挙において準備がなされた各支部においてPCにて投票する方法ではなく、事務所や自宅から自分のPC等にて投票する本格的なネット投票の方法を選択し、そちらの方向で今後、規則の改正と投票実験を行っていくというものであった。

 報告の中で、i-Voteという投票のシステムにログインする際の本人確認の方法について「厳格な本人確認のためにはログイン用の通知書は送付せず、支部の投票所で交付する必要がある」との記載があるが、支部の投票所で交付するのであれば、各会員が投票するには支部にその通知書をとりに行かなければならず、これでは支部で投票するのと同じで投票率の向上は全く期待できない。個々の会員が支部へ出向かなければならないなどということのない本人確認の方法に是非とも再考願いたい。

そもそも、当初は選挙制度検討PTで所掌していたのが、いつの間にかICT推進というPTに変わり、目指すところが会務の効率化となり、当初の投票率アップという目的がどこかにいってしまったのではないだろうか?

 この選挙制度の改革については、投票率があまりに低調なため平成28年に選挙制度検討PTが立ち上げられ、令和元年には投票率の向上と会員の利便性向上にためネット投票を導入すべきと答申されたものである。他士業では1年で導入されているものが、このように年数を経なければならないこと自体が信じられないが、この期に及んでもまだ牛歩戦術のようなことをしているのは何のためであろうか。

 令和6年6月の総会にて、立候補に必要な推薦人を会長候補については、従前30名以上50名以内だったものを50名以上100名以内、副会長候補については、従前20名以上30名以内だったものを30名以上50名以内に増加し、不必要にハードルをあげて立候補者を事前に排除するような改正を行ったのは記憶に新しい。会員に開かれた民主的な運営とはほど遠く、とても残念な改正であった。本格的なネット投票へ移行した際の布石を打ったのだろう。

 選挙制度改革は投票率アップが目的である。ICT化名目の集計作業等の事務効率化ではない。同業者団体において30%程度の低い投票率は恥ずべき状況で、それを放置していいはずはない。せめて国政選挙並の50%台を目指すべきだ。

 平成28年の選挙制度検討PT設置から令和8年で10年目となる。来る令和8年12月に行われる役員選挙においては、すべての会員のため、本人確認のために支部に出向くことなく事務所や自宅から自分のPCにて投票する本格的なネット投票を導入し、利便性を向上し、投票率の向上を図り、会務参加者の増加を目指し会務の活性化を行ってほしいものだ。